洋書絵本、どうやって選ぶ?(2)~日英で読みくらべ!『おおきな木』
どんな洋書絵本を選んだらよいかわからない……そんなときにおすすめなのが、日本語版と英語版の絵本がセットになった絵本読みくらべセットです。世代を超えて愛されてきたロングセラー絵本や人気作家の絵本など、日本で定評のある絵本がセレクトされているためなじみやすく、また英語と日本語の違いを実際に比較して体験できるため、英語学習にもおすすめな絵本ぞろい!
さて、今回ピックアップするのは、おとなのファンも多く、絵本の家ではギフト本としても定番となっているシェル・シルヴァスタイン(1932 - 1999年)の絵本、”The Giving Tree”(『おおきな木』あすなろ書房)です。
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絵本を楽しめるのは子どもだけ?
皆さまご存じの通り、もちろんそんなことはありません! 年を重ねたおとなだからこそ、味わえる絵本の世界があります。
シルヴァスタインの絵本”The Giving Tree”も、人生の折に触れ、おとなの読者に再度出会ってほしい、そんな絵本です。
米国生まれのシルヴァスタインは、1950年代から雑誌の漫画家として活躍しました。
音楽(ソングライターとしてグラミー賞も受賞!)や演劇など、幅広く手掛けた多彩な作家でしたが、絵本作家トミー・アンゲラー(『すてきな三にんぐみ』)のすすめで、児童書の名編集長として知られるウルスラ・ノードストロムと出会い、児童書の創作を始めます。
そして、1964年、自身の二冊目の児童書として世に送り出したのが”The Giving Tree”です。
絵本を開くと、広い余白を活かしたページの中に描かれているのは、男の子と一本のリンゴの木だけ。
🌳こんなお話🌳
男の子と木はとても仲良し。
男の子は毎日木と遊び、木はとても幸せでした。
時は流れ、男の子は大きくなり、木と遊ばなくなりました。ある日、ひょっこりと男の子が戻ってきて、木は大喜び。
ところが若者になった男の子は、木に「お金が欲しい」というのです。
「リンゴをとってお金にかえなさい」という木。青年はリンゴをまるごととって持っていってしまいます。
成長するにつれ、多くのものを求めるようになる男の子に、木はすべてを与え、切り株だけになってしまうのですが……。
男の子と木はとても仲良し。
男の子は毎日木と遊び、木はとても幸せでした。
時は流れ、男の子は大きくなり、木と遊ばなくなりました。ある日、ひょっこりと男の子が戻ってきて、木は大喜び。
ところが若者になった男の子は、木に「お金が欲しい」というのです。
「リンゴをとってお金にかえなさい」という木。青年はリンゴをまるごととって持っていってしまいます。
成長するにつれ、多くのものを求めるようになる男の子に、木はすべてを与え、切り株だけになってしまうのですが……。
”The Giving Tree”は30言語以上に訳され、日本では作家の村上春樹氏が新たに訳したことで話題となりました。
原作は、giving=“与え続けること”そのものを問うようなタイトルです。
一方、日本語版の絵本では旧訳から『おおきな木』と翻訳されてきたのですが、絵本を読み終わってから再度タイトルを見ると、「おおきな」にはいろいろな意味合いがこめられていたことがわかり、日本語訳の妙を感じさせられます。
また、英語原文では、木の代名詞はshe。余白を活かしたテキストの配置からも英語のリズムが感じられます。
幸せってなんだろう? 愛ってなんだろう?
シルヴァスタインの世界は、ごくシンプルな線で描かれたイラストとテキストで余白があるからこそ、読み手が自分の心をあずけ、味わうことができるのかもしれません。作家自身の言葉でつづられた英語の文章、そして日本語訳を読みくらべ、ぜひその違いや新たな発見を楽しんでみてください!
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The Giving Tree ~おおきな木~ ポルトガル語版(単品のみ)

シルヴァスタインのもうひとつの名作 The Missing Piece ~ぼくを探しに~ ポルトガル語版(単品のみ)
